交通事故後のむち打ち症は何科に行く?整骨院での施術法と改善までの流れを解説
はじめに|交通事故後の「むち打ち」、どこに相談すればいい?
交通事故に遭った直後は、パニックやショックで「痛み」を感じにくいものです。
しかし、数時間〜数日後に首の痛みや頭痛、吐き気といった不調が現れ、「もしかして、むち打ちかも…?」と不安になる方は多いのではないでしょうか。
その際に多くの方が悩むのが、「病院に行くべき?それとも整骨院?何科に行けばいいの?」という点です。
さらに、「整骨院でも保険が使えるの?」「本当に改善するの?」という疑問も出てきます。
本記事では、交通事故によるむち打ち症に対して、何科にかかるべきかの判断基準や、整骨院での具体的な施術法、改善までの流れについてわかりやすく解説します。
1. そもそも「むち打ち症」とは?|原因・症状・分類を解説
むち打ち症とは、正式には「外傷性頚部症候群」や「頚椎捻挫」と呼ばれ、交通事故や転倒によって首に強い衝撃が加わることで起こる障害です。
【主な原因】
追突事故などで首がムチのようにしなる動きをすることで、筋肉や靭帯、神経が損傷される
【代表的な症状】
- 首の痛み・こり
- 肩や背中の張り
- 頭痛・めまい・耳鳴り
- 吐き気・倦怠感
- 手足のしびれ など
【分類】
- 頚椎捻挫型(もっとも多い)
- 神経根型
- バレ・リュー型(自律神経症状を伴う)
- 脊髄損傷型 など
※特に事故直後は自覚症状が出にくいため、「何ともない」と思っても油断は禁物です。
2. むち打ちで病院に行くなら何科?|整形外科と整骨院の違い
むち打ちの治療先としてよく検討されるのが、整形外科と整骨院です。
それぞれに役割がありますので、症状や目的に応じて使い分けるのが理想です。
■ 整形外科でできること
- レントゲン・MRIなどの画像診断
- 診断書の発行(保険会社への提出用)
- 痛み止めや湿布などの薬の処方
⇒ 医学的な診断を受けたい、保険手続きをしたい場合はまず整形外科へ。
■ 整骨院でできること
- 手技による施術(筋肉や関節へのアプローチ)
- 電気療法や温熱療法
- 日常生活でのアドバイスやリハビリ的アプローチ
⇒ 診断後、実際に症状の改善を目指す施術は整骨院が得意分野です。
■ 整形外科と整骨院の併用も可能
整形外科での診断と並行して、整骨院での施術を受ける方も多くいます。
自賠責保険の範囲内であれば併用通院も認められており、痛みの早期回復を目指す選択肢として有効です。
3. 整骨院でのむち打ち施術の流れ
整骨院では、「ただ揉む」のではなく、症状や回復段階に応じた専門的な施術が行われます。
【1】カウンセリング・検査
- 痛みの部位や症状の確認
- 関節可動域や筋肉の緊張をチェック
- 事故の状況をヒアリング
【2】施術内容の一例
- 手技(筋肉を緩める・姿勢を整える)
- 電気(神経や筋肉の興奮を和らげる)
- 超音波・温熱など
【3】通院頻度・期間の目安
- 初期は週2〜3回が基本
- 症状が軽減してきたら、週1回ペースに減らす
- 通院期間の目安:約1〜3ヶ月
患者さん一人ひとりの回復スピードに合わせて、施術内容や通院頻度を調整していきます。
5. 交通事故後の施術で保険は使える?|自賠責保険の仕組み
交通事故によるむち打ち症の治療には、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)が適用されるケースが多くあります。
■ 自賠責保険とは?
自動車を運転する際に、すべての車が加入を義務付けられている保険で、交通事故の被害者が最低限の補償を受けられるための制度です。
■ 整骨院でも保険は使える?
はい、整骨院でも自賠責保険が適用されることが一般的です。条件は以下の通りです。
- 交通事故で負ったケガであること(自損事故や私病では不可)
- 医師の診断書をもとに、整骨院での施術を保険会社に認められること
■ 保険適用の流れと必要書類
- まずは整形外科など医療機関で診断書をもらう
- 整骨院へ通う旨を保険会社に伝える
- 保険会社の承諾を得て、整骨院で通院を開始
- 施術費は保険会社から整骨院へ直接支払われるため、自己負担は原則ゼロ
※保険会社によっては整骨院通院を渋るケースもあります。必要に応じて整骨院が交渉をサポートすることもあります。
6. むち打ち症は放置すると危険?後遺症リスクと早期通院の重要性
「むち打ちくらいならそのうち良くなるだろう」と放置するのは非常に危険です。
むち打ちは表面的な痛みだけでなく、神経系や自律神経にも影響を及ぼす可能性があるため、早期ケアが非常に重要です。
■ 放置による主なリスク
- 慢性的な首・肩の痛み
- めまいや頭痛が続く
- 自律神経失調症状(不眠・食欲不振・倦怠感など)
- 日常生活への支障(集中力低下・仕事に影響)
■ 早期通院のメリット
- 症状の悪化や慢性化を防ぐ
- 自賠責保険の補償期間内にしっかり通える
- 医師・施術者が状態を記録することで、後のトラブルにも備えられる
症状が軽くても、「なんとなく違和感がある」「首が重い」などを感じたら、できるだけ早く相談することをおすすめします。
7. よくある質問(FAQ)
Q. 整骨院と整形外科、どちらに先に行くべき?
A. まずは整形外科での診断を受けるのが原則です。 医師の診断書があれば、整骨院への通院もスムーズに進みます。
Q. むち打ちの施術にはどれくらいの期間がかかる?
A. 軽度なら1〜2ヶ月前後、中度〜重度の場合は3ヶ月以上かかることもあります。個人差がありますので、無理せず通院を継続しましょう。
Q. 整骨院を選ぶポイントは?
A. 交通事故施術に対応しており、自賠責保険の取り扱い実績がある院を選びましょう。初回の相談で丁寧な説明があるかも重要です。
Q. 通院証明書はもらえる?
A. はい、整骨院では通院日数を証明する書類(施術証明書)を発行できます。慰謝料の算定や保険会社への提出に必要になります。
8. まとめ|むち打ちのケアは「診断+施術」のバランスで選ぼう
交通事故によるむち打ちは、見た目に外傷がない場合でも深刻な症状につながることがあります。
まずは整形外科でしっかり診断を受け、その後の回復やケアには整骨院の施術が非常に有効です。
整骨院は、痛みを緩和しながら日常生活への早期復帰を支えるパートナー。保険のサポート体制も含めて、不安なことがあれば早めに専門家へ相談しましょう。
「我慢せず、すぐに相談」これが後遺症を防ぎ、しっかり改善させるための第一歩です。
9.堺市にお住まいで、ご不幸にも交通事故に遭われた方へ
きたのだ整骨院では、交通事故専門施術を行っています。
ご不幸にも交通事故に遭われた方、大切なご家族やご友人が事故に遭ってしまった方、まずはお気軽にご相談ください。
もちろんご相談のみでも大丈夫です。どうか一人で悩まずに専門家に頼ってくださいね。


